自然なお菓子を愛を込めて作る 弁天堂

2024/10/4

訪問日:2024年9月13日
訪問者:コープ自然派商品部 山田

弁天堂の創業は明治12年、法人化して63年の歴史を持ちます。
コンセプトは 安心できる材料を選び、不要なものは加えず手間暇をかけて丁寧にお菓子を作ること。弁天堂の5代目となる桑名寛和さんに、大切にしていることやクリスマスケーキをメインにお話を伺いました。

使用する原材料は、よつ葉乳業の乳製品、たむらのタマゴのPHF卵、国産小麦、自然派Style種子島洗糖など、コープ自然派でもおなじみのものばかり。

国産原材料を中心に、チョコレートやカカオ等国産が難しいものは海外有機認定取得のものを選ぶようにし、できるだけ産地・生産者の顔が見える原材料を使用しています。

毎年、コープ自然派クリスマスで一番人気の「いちごのデコレーションケーキ」

組合員の声を反映し、2018年に白砂糖から自然派Style種子島洗糖に変更。それに伴い、小麦粉の種類も変更してスポンジの膨らみを調整するなど、安心とおいしさを追求して進化してきました。

―― いちごのデコレーションケーキを作る上で、いちばんのこだわりは?

一般的によく使用される乳化剤、膨張剤などに頼らない“スポンジ”です。
食品添加物不使用だからこそ、技術がなければ一定のクオリティでつくることはできない苦労があります。ほんの少し混ぜる回数や混ぜ方が異なると仕上がりが変わってくるため、原材料のもつ美味しさをできる限り損なわないよう丁寧に、よりきめ細やかに、ふっくら焼き上げています。
 

―― ショートケーキがあまり得意ではなかったのですが、こちらのケーキはペロリと食べられます。そのヒミツは?

スポンジと同じく、クリームも食品添加物不使用であることが大きいと思います。よつ葉の生クリームを使用しているので、もちろん生乳自体の味も良い。
ただ、乳脂肪分47%の生クリームを使用しているため、スポンジに塗る際はあまり伸びが良くなく最初は苦戦しました。
そこで、よつ葉の牛乳を加えて濃度を調整することで伸びを良くし、口当たりも軽やかに仕上げました。
 

―― 毎年変わらぬ美味しさですが、見た目はリニューアルされていますよね。

ショートケーキはいちごが主役でもありますが、年々価格は高騰してクリスマスシーズンは1粒100円が相場。オーナメントなど飾りを増やせば豪華にはなるかもしれませんが、組合員さんの脱プラスチックの要望からも、紙製オーナメントに変更しました。

また、先代の頃はデザインに凝りすぎて、お届け当日の朝6時半まで作業したことも。これでは本末転倒だということで、クオリティを保ちシンプルながらも満足してもらえるデザインに毎年リニューアルしています。デザイン面では妻の意見も取り入れ、今年はクリームの搾りにこだわりました。

インタビューの後、作業場を見学させてもらうと絞り出したシュー生地や、焼きあがったオムレット生地が並んでいました。

当初は桑名さん自身しかできない作業も多かったですが、できるだけ数値化して品質の均一化をはかり、教えることに注力してスタッフに任せられるようになってきたそうです。

2022年4月にオープンした直営店。シックでモダンな雰囲気の店内が目を惹きます。
この日は15時頃に訪問しましたが、ショーケースに残っていたのはシュークリーム2つのみ。

店頭でしか購入できない商品も多く14時頃には完売することもあるそうで、確実に手に入れたい場合は11時までに来店するかお取り置きがおすすめとのこと。

コープ自然派のクリスマス2024 ご予約受付中!

弁天堂の商品一例

ザッハトルテ

海外有機認証を取得したチョコレートを使用。良質な素材を使用し後味はすっきり。

チーズケーキ

よつ葉の牛乳・生クリーム・チーズを使って、ふんわり時間を掛け丁寧に蒸し焼きにしています。

口溶けふわっとブッセ

カスタードとよつ葉の生クリームを合わせたコクのあるクリームをふわふわの生地でサンド。

アーモンドクッキーシュー(ぷらす便限定商品)

アーモンドの香ばしさとザクザク食感がくせになるシュークリーム。

商品のご注文は「自然派オンライン」からどうぞ

生産者訪問レポートの記事一覧