第4回 歯の割合が栄養バランスを教えてくれる

2024/11/15

 いのちは毎日の食に直結しています。「養生=生を養う」とは、日々の暮らし方の積み重ねによって心身ともに元気に暮らすことだと思います。バランスのとれた食事をつくるのは大変そうですが、実はそんなことはありません。栄養バランスを教えてくれるヒントは私たちの体の一部に潜んでいるのです。

ちょっと口の中をのぞいてみましょう。32本ある永久歯のうち20本は臼歯と呼ばれる歯です。臼歯は穀物などをすりつぶす歯。そして、8本は野菜などを噛む歯。残りのわずか4本が犬歯と呼ばれる肉や魚を噛み切る歯です。つまり、穀物・野菜・魚介=5・2・1という割合になります。

 おいしいおっぱいをたくさん飲んで、元気に育った赤ちゃんは、半年もするとお母さんの食事に興味を示すようになってきます。口をもぐもぐ動かしたり、よだれをたらしたり、手を伸ばしたりします。これらは離乳食のスタートのサインです。

 「離乳食って手間がかかりそう…」と悩んでいるお母さんも多いかもしれませんが、離乳食はけっして特別なごはんではないのです。

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