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世界の食糧生産の現場では、森林を伐採して農地や牧場をつくることを今なお繰り返しています。この森林破壊により地球温暖化がすすみ、関連して自然災害が多発しています。新型コロナウイルス感染症の拡大も、森林破壊により野生動物と人の接触が増加したことが原因なのでは、とも言われています。
コープ自然派がめざしているのは持続可能な農林水産業、持続可能な社会づくりです。「食と農と環境は一体」という考えのもと、日本古来の豊かな自然環境を基盤とした取組をすすめていきます。
有機農業で地球温暖化をSTOP!
有機農業は、化学肥料や農薬に頼らない有機物(土壌炭素)の貯留を基本とする農業です。「土壌中の炭素量を毎年4パーミル増やすことができれば、大気の二酸化炭素の増加量を相殺して温暖化を防止できる」という国際的な『4パーミルイニシアチブ』の取組にあるように、土壌に炭素を貯留することは地球温暖化を止めることにつながります。
高品質・多収穫を実現
コープ自然派がすすめているのは、高品質・多収穫を実現できる有機農業です。土づくりに有機物(堆肥や緑肥など)を用い、土の中の微生物の働きで分解します。すると植物が利用しやすい水溶性炭水化物が生成され、生命活動に必要なミネラルを植物は根から吸収できるようになります。土づくりをしっかりと行う農業が高品質・多収穫につながります。
日本が掲げている「みどりの食料システム戦略」では、2050年までに耕地面積の占める有機農業の取組面積を0.5%(2万3700ha)から25%
(100万ha)にすることを目標として掲げています。これを実現するためにも、高品質・多収穫を実現できる栽培技術は不可欠です。
有機レタス
発芽から定植、除草など手間をかけて栽培しています。
有機ピーマン
苦みが少なく甘みがあるジューシーなピーマン。
有機なす
なすの紫色の色素は「ナスニン」というポリフェノールの一種です。
有機小松菜
アクが少ない健康野菜。ジューシーでコクがあります。
石けんで洗浄
ニッコーではこれまで組合員さんとともに環境にやさしいことの大切さを学んできました。
私たちの理念とも一致する形の取組として、機械の油汚れを石けんと熱湯で洗浄しています。また原料にこだわり、商品を身近に感じてほしいとの想いから地域の耕作放棄地を借りて農業事業に参入し、工場の生ごみや野菜くずを堆肥に使用する循環型農業を進めています。時間と手間のかかる取組ですが、その分愛情を込め、笑顔を届けられる食品づくりを進めていきます。
ニッコー 菊田 潤哉
大きな豆腐肉団子甘酢あん
国産大豆100%の豆腐に、国産鶏肉・野菜を加えて作りました。
環境保全型工場
有機に関心を持つ方は環境問題に関心が高い方も多く、光食品の工場でも太陽光発電システムや排水処理施設などを導入し、環境保全型工場として操業しています。有機農業はSDGsの17目標のうちの6つに該当しており、有機の自社農園を今後さらに広げていきたいです。
自然派Style有機お好みソースは、国産有機野菜・果実を100%使用し、増粘剤を使用せず有機コーンスターチで粘度を出しています。また、脱プラスチックの取組としてビンの容器を選択しました。
光食品 島田 光雅
自然派Style有機お好みソース
国産の有機野菜・果実を使用した、マイルドな甘口ソース。
稚貝の放流
北海道漁連は、環境に配慮した持続可能な漁業を推進しています。その1つとして、漁業者の方々と協力し、北海道のほたて漁業は2010年にMSC認証を取得しました。稚貝を生産し、その稚貝を漁場に放流して育てて獲る漁業を営むことで、資源を守っています。
その努力が実を結び、現在ほたての水揚げは全道で40万tを超えるまでになりました。先人達の努力を無駄にしないためにも、今後も資源を守り育てる漁業を続けていきます。
北海道漁業協同組合連合会 谷藤 誠斗
冷凍ほたて貝柱(小粒)
北海道の海で育ったほたて貝柱の中でも調理に便利な一口サイズの小粒のものだけを選別して急速凍結しました。
延縄(はえなわ)漁法で漁獲
「マグロをおいしく召し上がっていただきたい」という想いのもと、全社員の名刺にも刻まれた“自然の恵みをいかしきる”を合言葉に、これまで60年以上マグロと共に歩んできました。
限られた天然資源を無駄にしないよう、延縄漁法で漁獲された持続可能なマグロにこだわり、商品(生食・惣菜)それぞれに適したマグロの身質・部位を見極めながら1本まるごと使いきります。食品廃棄物削減の観点からも、今後もマグロの魅力を活かし、守り続けられるよう取り組んでいきます。
マストミ 岡 浩
まぐろ漬け丼用(メバチ)
鮮度の良いメバチマグロをオリジナルのタレに漬けました。
久米島の海を守る
島酒家は組合員さんへの供給を通じて農業や水産の大切さを感じ、泡盛の卸問屋から食品メーカーへ業種転換を行いました。現在は自社で農地も持ちながら商品を製造しています。自然から海の幸、山の幸として命をいただき、生かされているお返しとして、事業から出た利益の一部を環境保全のため「久米島の海を守る会」の活動資金に充てています。
今後は環境に配慮した包装資材を検討するなど、今以上にやさしい沖縄の環境を未来の子どもたちに継承していきたいと考えています。
島酒家 石黒 新海
伊平屋島産味つけ太もずく
歯ごたえのある太もずくを使用。シークワーサーと柚子の爽やかな風味。
公開:2021年6月21日
商品案内14号[2021年7月1回]掲載