• 国産派宣言

私たちの体をつくる栄養源となる肉や卵。市販品にも「国産」表示のある商品は多く、一定の自給率はありそうですが、家畜が食べる飼料の自給率を含めると実は肉類の自給率はわずか7%。

卵でも12%しかありません。昨年からは飼料の自給率を反映しない「食料国産率」が政府の自給率目標に加えられた動きもあり、自給率の問題に注目が集まっています。

コープ自然派では飼料を含む自給率が重要だと考えており、解決策の一つとして「飼料米」の取組をすすめています。


国産の飼料米を家畜に与えることは、畜産品の自給率向上につながります。また、飼料米を作付けすることが水田の維持にもなります。豊かな環境を保つ農業のあり方の一つとして、耕作放棄地や休耕地となることを防ぎ、日本の原風景ともいえる水田を守る飼料米の取組をすすめていきます。

飼料米ってどんなお米?

家畜の飼料として最適に改良された品種で、各地の気候に合わせて20種程度が栽培されています。牛などには、粗飼料として稲の茎や葉を利用する場合もあります。

特徴①

食用米に比べて茎や穂が大きく、多収穫となる品種が開発されています。

  

特徴②

タンパク質を多く含み、輸入に頼る濃厚飼料のトウモロコシに代替できるエネルギー供給源となります。

  


日本の環境を守る水田を減らさない


【水田の役割】

  1. 雨水を一時的に貯留することで、洪水を防ぐ
  2. 土壌を守り、土砂崩れを防ぐ
  3. 川の流れを安定させ、きれいな地下水を作る
  4. 農村の美しい景観を作る

放牧神山鶏

飼料の国産回帰

  

飼料用米には輸入トウモロコシと同等の栄養価があるので、輸入トウモロコシの代替として一部利用することで「えさまで国産」を目指しています。また、飼料用米の生産は耕作放棄地における水田機能の改善や食料自給率の維持・向上を図ることができます。

  

国産回帰の飼料原料で環境保全型農業を推進し、化成肥料に代わる高性能堆肥として地域に還元する飼料用米作りの役割を、連携事業の中で担っていきたいと思います。まだまだ補助金を得て成り立っている仕組みである等課題は多くありますが、安心・安全の確保と国産自給率向上を目指し、今私達にできる事に取り組んでいきます。


イシイフーズ 阿部毅

  

放牧神山鶏モモ肉

  

モモ肉のジューシーさと歯ごたえを味わってください。

放牧神山鶏ムネ肉

  

やわらかく、ヘルシーなムネ肉です。

近江牛

食の地域循環

  

近江牛での飼料米の取組では、地元の営農団体の協力があり、「飼料米を牛に与える→牛のふんを堆肥として田んぼに戻す→その肥えた土で育ったお米が飼料米となる」という地域循環が実現しています。この取組が、わずかでも食料自給率向上につながり、牛にも人にも土壌にもやさしい食の実現に近づいています。

  
今、化学物質による影響の恐ろしさは、様々な形で検証されています。SDGsが大きく扱われる中、地球人としての意識の重要性を感じています。


徳志満 徳島りつ子

  

近江牛と自然豚の合挽きミンチ小分けパック

  

近江牛と自然豚の合挽きミンチを小分けにしました。混合比率は牛5:豚5です。

岡崎牧場牛

三方良しの取組

  

私たちの牧場では、地元西予市でとれた飼料米や、米収穫後の稲わらなどを与えています。お米を与えることで旨み成分が向上し、おいしいお肉になることが最近の研究結果でも明らかになってきました。また、海外飼料と置き換えることにより、地元米農家の収入につながり、輸送時の二酸化炭素排出量削減にもなります。

  
農場で産出される堆肥は地元農家に還元するなど、持続可能な循環型農業を実践しています。『お肉、地域、環境』の三方良しに取り組むゆうぼくの“はなが牛”をぜひ召し上がってみてください。


ゆうぼく 大森雄

  

岡崎牧場 牛切落し

  

主にモモ・バラ・ウデの部位です。3週間前後の熟成期間を設けています。

自然豚

飼料米の力を最大限に

  

自然豚での飼料米の取組は、2011年地元農家(香川県さぬき市)から始まりました。当初は玄米を直接農場で飼料に加えていましたが、飼料米を砕くことで消化吸収の効率を向上させ、さらに飼料メーカーに委託することで配合飼料の中に均等に飼料米を添加できるようになりました。

  
この飼料は製造工程で100℃以上の加熱処理がされていて、飼料米の栄養素、及び消化吸収力が最大限に活かされます。飼料米の力が生きた豚肉をぜひご賞味ください。

  

七星食品 海部龍次

  

自然豚モモスライス

  

キメの細かな赤身肉。肉そのものの味を楽しむ料理に向いています。

飼料米たまご

お米生産者とのつながり

  

鶏の主飼料は主に輸入したトウモロコシ・大豆の為、国産飼料である飼料米を鶏に与え卵を提供できることは自給率の向上につながり、大変意義のあることだと思っています。

  
顔が見え、作付け状況も確認できる農家さんのお米で安定した飼料米を確保できていることは大変ありがたいことです。飼料米を配合することで少しまろやかな味になり、作り手としても安心しておすすめできる卵です。


たむらのタマゴ 田村智照

  

PHF白卵10個<飼料米使用>

  

えさには飼料米を約23%配合しました。

公開:2021年7月19日
商品案内18号[2021年8月1回]掲載

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