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5月に農水省は「みどりの食糧システム戦略」を発表し、2050年までに有機農業の面積割合を25%に拡大する等の目標を掲げました。その中には化学農薬や化学肥料の削減が組み込まれています。しかし、RNA農薬(遺伝子操作技術)の活用などを前提としており、微生物を活かす本来の有機農業の考え方とは相反する部分があります。
コープ自然派が取り組んでいるのは微生物のチカラを活かした有機農業です。「誰もが有機農産物を食べることができる社会」をめざし、有機農業者の育成や主要産地との連携強化、物流ネットワークの構築に取り組んでいます。集荷体制を整えることや余剰生産物の買い取りを行うなど、農家が農産物の生産に集中できる環境をつくっています。さらに、全国の生産者、研究者、消費者と連携し、日本の有機農業の拡大基盤をつくることで、地域の発展をめざします。
北海道で有機農業に取り組む大雪を囲む会は、土づくりにこだわり、微生物のチカラを借りる農法を基本としています。一戸さんを含む10名の生産者が約100haの有機JAS農地で栽培し、その野菜は北海道から25tトレーラーでまとめて運ばれてきます。友好生協のアイチョイス(愛知県)との連帯で、一度にたくさんの量を買い取ることが実現しました。
有機にんじんはコープ自然派の組合員の皆さんはもちろん、アイチョイスの組合員さんにもお手ごろな価格で届けられ、有機野菜が拡がっています。
今年も北海道から有機にんじんをお届けします。
私の畑には堆肥がいっぱい入っています。北海道の伐採で出た木はそのままだと産業廃棄物として処理されるので、この木を牛の敷藁と同じ量を入れて堆肥化しています。有機にんじんには6 ~7t/10a投入。このような堆肥の有機物から生産物を生み出し、物質循環を図ることで農畜林業の持続がなされていると思います。
今年の北海道は干ばつ傾向ですが、水を撒きながら有機にんじんは元気に育っています。楽しみにお待ちください。
大雪を囲む会 一戸義則
有機にんじん
えぐみがなく子どもにも人気。品種は”黒田五寸”を中心に甘みがありアクが少なく火の通りのよい美味しい有機にんじんです。
公開:2021年8月2日
商品案内20号[2021年8月3回]掲載