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欧米で広がりを見せるアニマルウェルフェア(AW)の取組。その背景には家畜に投与される抗生物質の残留、狂牛病や鳥インフルエンザなどの効率主義への反省があります。海外では法規制や補助金など、国がアニマルウェルフェアの取組を後押ししているとともに、消費者もマークなどによって購入時に確認できる仕組みができています。一方で日本は後進国。アニマルウェルフェアの取組を行っている生産者は少なく、消費者も知らない場合がほとんどです。
コープ自然派では今年からワーキングチームを結成し、すべての畜産品の飼料や飼養環境の調査を改めて行い、専門家とともに独自の基準作りをめざしています。今回はワーキングチームがそれぞれの生産者の取組を紹介します。
放牧神山鶏
オーガニック認証をめざす
自然の光や風が入る開放型鶏舎で、ゆったり過ごすイシイフーズの神山鶏。抗生物質を使用せず、PHF(収穫後の薬剤散布をしない)、NON-GMOのトウモロコシに加え、納豆菌や乳酸菌入りの独自飼料を与えています。
「放牧神山鶏」はさらに一歩進んだ取組で、日本でほとんど生産されていないオーガニックチキンを見据えて2019年から飼育が始まりました。鶏舎から自由に行き来できる運動場を併設しており、神山鶏たちは地面を歩き回ったり、木陰で休んだりと、自由に健康に育ちます。
放牧神山鶏モモ肉
モモ肉のジューシーさと歯ごたえを味わって。
放牧神山鶏ムネ肉
やわらかく、ヘルシーなムネ肉です。
自然豚
アニマルウェルフェア対応の繁殖環境
妊娠した母豚を飼育する「妊娠ストール」。日本では管理とスペースの都合から狭い単頭ケージが主流ですが、EUやアメリカの一部、カナダ、オーストラリアなどではすでに禁止されています。
自然豚を飼育する七星食品では、2019年に母豚を集団で飼育できる「群衆ストール」を導入。母豚たちは広い施設でゆったりと過ごし、食べた餌の量や健康状態は一頭ずつITで管理されています。また、産まれた仔豚が暮らす分娩舎もアニマルウェルフェアに対応しています。
自然豚肩ローススライス
コクのあるまろやかな味です。
よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳
放牧牛の生乳を使用
日本では牛舎内の繋ぎ飼いや牛舎・敷地内の放し飼いが主流の乳牛。「よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳」は、放牧面積や期間について定める「放牧畜産実践牧場」を取得した上、牛の体が清潔であるか、牛床の軟らかさは適切か、断尾をしていないかなど、帯広畜産大学と取り組んだ独自のAW基準を実施して放牧する、十勝の5戸の酪農家を指定した牛乳です。
よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳
北海道十勝で放牧をしている5戸の酪農家の生乳を使用。乳脂肪分を均質化するホモジナイズ処理をせず自然な風味を活かしました。
PHF平飼い卵
鶏舎の中を自由に動ける
日本では鶏をケージで飼育しているところがほとんどですが、EUではケージで集約管理する「バタリーケージ」が規制されています。
旭商事の平飼い卵の親鶏は、鶏舎の中を自由に動き回ることができ、止まり木などで休憩ができる環境を整えられています。もちろんえさはPHF飼料・NON-GMO飼料を使用。鶏本来の運動性を尊重し、人・鶏・環境に優しいたまごを生産しています。
PHF平飼い卵 10個
各地域の生産者がPHF、非遺伝子組み換え飼料を使って大切に育てました。
放牧豚
広大な大地で育つ
北海道の希望農場では15年前から放牧飼育を行っています。一頭あたり1アール以上の広い敷地で飼育される放牧豚は、体が引き締まり、増体には時間がかかります。
そのため出荷日齢は一般より約1 ヶ月長い210日。また、隣接した豚舎ではバイオベッドを導入し、ストレスの少ない環境を整えています。赤身の味が濃く、さらっとした甘みのある脂が特長です。
希望農場の放牧豚肩ロースしょうが焼き
北海道の広い放牧場でのびのび育てられた安心・安全な希望農場の放牧豚。
里山牛
国産自給飼料100%
荒廃が進む里山の維持・再生をめざし、地域の耕作放棄地を利用して放牧を行う里山牛。野菜・飼料の生産と放牧畜産を行う鹿児島県の「さかうえ」の取組は、環境や景観と調和する資源循環型畜産と言えます。
牛たちはのどかな山間で自然の草と自家生産の飼料を食べてのびのびと過ごしています。品種は霜降り肉にも利用される黒毛和牛ですが、放牧で牧草飼料を中心に食べて育つ里山牛は低脂肪で栄養豊富な肉質。牛本来の自然なおいしさです。
里山牛煮込み用ぶつ切り
煮込み料理専用のお肉です。そのまま焼いて食べると固いので、時間をかけて煮込んでお召し上がりください。
公開:2021年10月11日
商品案内30号[2021年10月4回]掲載