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日本の農業のあり方や地域の生物多様性に貢献する有機農業。拡げるには若い世代が参入しやすい環境整備が急務です。コープ自然派は日本農業の持続に必要とされる100万人の中核的農業者のうち、10%の10万人を有機農業者で占める「有機農業10%構想」を友好生協や各団体と進め、まずは1000人の有機農業者育成をめざしています。
「有機の学校」である「とくしま有機農業サポートセンター」は12年目を迎えた今年、有機稲作専門コースを開設。来年4月には熊本でも「ORGANIC SMILE」が開校します。新たな有機農業者の育成に、ぜひご注目ください。
49歳以下の新規就農者数「2万人」
実は日本の49歳以下の新規就農者の増加数は年間2万人前後。農業の安定に必要十分とされる人数です。しかし実際はその半数が5年以内に離農しており令和元年度は増加数も1万8千人台に留まりました。青年の就農意欲を掻き立てる、定着のための支援策が必要です。
ORGANIC SMILE
「有機の町」山都町に来春開校!
農林水産省が今年5月に掲げた、2050年までに有機農業取組面積を現在の約50倍まで拡大し、化学農薬を50%、化学肥料は30%低減するという目標実現の為にも、有機農業を学べる場所は絶対に必要とされます。そのような中、私たちは日本有数の「有機農業の町」熊本県山都町に、来年の4月から有機の学校を開校します。
より良い学校へ、そして、みんなの笑顔を未来へ繋ぐために頑張りますので、組合員の皆さんの応援を宜しくお願いします。
副理事長 田中誠
これまでの私は、有機農業の先輩方と共に、先輩方の経験を生かして有機農業に取り組んできました。しかし、これからは日々進化する有機農業理論を自らも学び、これから就農する人や選んで消費する人たちも巻き込んで、有機を広め、ファンを増やしていきたいと思っています。
理事 大山奈穂美
有機さといも
ほくほくねっとりしたおいしさ。低カロリーで食物繊維豊富です。
とくしま有機農業サポートセンター
地域農業の中核を目指して
有機農業技術の向上や就農そして独立へのサポート等、とくしま有機農業サポートセンターは農家育成にかかわってきましたが、大きな成果を生むにはまだ至っていません。また、食生活の変化やコロナ禍の影響等で米生産が苦境にあり、環境保全への思いを残して離農する農家も多い状況です。
今年度からは有機稲作と離農者の持つインフラを連携させて、持続可能な水田経営と生態系保全を達成できるBLOFワーカーの育成に徹することとしました。
副理事長 西田聖
今期の稲作コースの収穫が終了して、色々な課題が出来ました。地元の阿波農産の田んぼを使用し、無農薬、無化学肥料のお米が出来たのですが、長年無農薬で取り組んでい田んぼなので、作り手が変わってもすんなり結果が出たのだと言う結論に至っています。これから田んぼを広げていくには土作り、それにトラクターやコンバインなどの機械力が大事だと感じました。
副理事長 浜田浩明
ビオトープ米
地域全体として生物多様性を保全し、コウノトリが一年中暮らせる環境をつくることを目指しています。
みむら楽農
自家製堆肥で土作り
熊本県の益城町で有機大根を栽培している三村です。私たちは、大根本来の味がする大根をめざして、土作りのために自家製で堆肥を作っています。害虫による傷も少なくなり、味・日持ちにも自信が持てるくらいまでになりました。年々、目標とする大根に近づいているのではないかと思っております。
みむら楽農の大根をどうぞご賞味ください。
みむら楽農 三村伴春
有機大根
大根の皮を厚くむき取った後は、捨てずにきんぴらがおすすめ。
野口オーガニックファーム
有機圃場の土の力
慣行栽培をしていた畑でも有機圃場の土作りを始めて7年位すると、自然の状態に近づいていきます。その頃にはミミズなど多種多様な生きものが増え、微生物が台頭し、野菜も露地栽培で何となくうまく収穫出来る様になるのだから土の力はすごいです。
有機の取組を始めていつの間にか半世紀を迎える圃場で育った野菜たち。一般に白菜はえぐみが多くて生食には向かないですが、果たしてそんな畑で育った白菜のお味は?いちどお試しあれ。
野口オーガニックファーム 野口英二
有機白菜1/2カット
有機栽培でミネラルたっぷり!鍋、漬もの、炒めものにオススメ!
ヴェリタス
「有機の学校」の役割
有機農業の世界は奥がとても深く、また多種多様な考え方による横の広がりがとてもあります。有機と出会うタイミングや、情報の出所によってはとんでもない惨事を招くことも多々あります。それを防ぐため、とくしま有機農業サポートセンターの役割はとても大事な位置付けにあると思います。
基礎から本当の有機農法を知ることができれば、優良な有機農業の生産者が育つ可能性はとても高いと考えています。
ヴェリタス 井口賀夫
ミニトマト
お弁当の彩りに自然派のミニトマト。
情熱カンパニー
相談できる場所
情熱カンパニーのキャベツはサポートセンター出身のメンバーが育てています。私たちが農業をしていて感じることは、栽培情報を交換したり、勉強したり、仲間と交流できる場所の大切さです。野菜作りでは予期せぬトラブルや悩み事などがどんどん出てきます。そんな時、相談したりする場所があることは、心強く、早いスピードで前進することができます。私たちにとって、サポートセンターがそんな役割です。
情熱カンパニー 三木義和
キャベツ 1/2カット
有機質肥料で甘みのあるキャベツをめざし栽培しています。
公開:2021年11月15日
商品案内35号[2021年12月1回]掲載