欧州ではアニマルウェルフェアが広がっています

EUが2020年に発表した「Farm to Fork戦略」は｢農場から食卓までの戦略｣を意味し、2030年までに化学肥料の削減やEUの農地の25％を有機とする目標が掲げられています。現在EUではオーガニック市場が拡大、そして有機畜産も広がっています。またEU市民がすすめた「End the Cage Age（ケージ時代を終わらせよう）」という署名活動では140万筆が集まり、これを受け欧州委員会では2027年までに農場動物のゲージ飼いを段階的に廃止していくことを決定。2023年末までに法案が提出されます。一方、日本は世界動物保護協会(ＷAP)の2020年版のレポートによると、動物保護指数の評価が最低ランクのＧにランクされ、取組が遅れている状況が明らかになりました。

コープ自然派では2021年度の重点課題に「アニマルウェルフェアの推進」を掲げ、現状の把握をすすめ、学習会や生産者訪問を重ねてきました。生産者の多くが後継者問題、事業継続への課題を抱える中、アニマルウェルフェアを推進していくには、設備投資や価格上昇などの課題がさらに積み重なります。日本の農業・畜産を守るために、組合員と生産者との関係をさらに深め、地域とも連携しながらアニマルウェルフェアの取組をすすめていきます。

安心のえさでじっくり育つ産直神山鶏