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オーガニック給食を拡げよう
- 有機・オーガニック
- オーガニック給食
2021年10月、『給食連絡会』ができました!
コープ自然派の各生協では、以前からチーム活動などで学校給食を変えようと活発に取組が行われていました。今回立ち上がった給食連絡会の活動目的は大きく3つあり、この目的のために、講演会、学習会の開催、カタログ連携企画の取組を計画しています。
- 学校給食に有機野菜や有機農産物を取り入れるよう、行政などに働きかける。
- 地域の農業を活発にし、地産地消を拡げる取組をする。
- 学校給食の現状など情報共有の場とする。
私たちは、未来を担う子どもたちが毎日食べる給食をオーガニック食材に変えていきたいという強い思いを持っています。一日も早いオーガニック給食の実現のために活動していきます!
給食連絡会 泉川香
日本の学校給食の現状
学校給食法では、給食を学校教育目標として位置づけ、「食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと」としています。しかし、これに基づいた取組が行われている地域は少なく、食材の安全性や保護者の経済的困窮、食品ロスなど様々な問題が指摘されています。オーガニック給食の実現は、未来を担う子どもたちの健康な身体をつくることにつながります。
愛媛県今治市 2006年に制定した条例では、学校給食への有機農産物導入やGM食品を使用しないことを定めた。 |
千葉県いすみ市 2015年から地元で生産された有機米を学校給食に導入。2018年に有機米100%を実現。 |
海外のオーガニック給食の動き
ヨーロッパ、アメリカ、韓国、ブラジルなど世界中で拡がっています。オーガニックの増加で食べ残しが減り、地元の旬の食材を直接調達することで食材コストも減少しているそうです。
イタリア 1311都市中111の都市で食材の90%が有機食材。 |
フランス 2022年1月から給食に持続可能な食材を50%以上、うちオーガニックを20%以上と定めた。 |
オーガニック給食プロジェクト in 関西2021
〜給食から考える豊かな未来〜
2021年11月14日、「おおさかの学校給食を考える会」が主催するオーガニック給食プロジェクトin関西2021が開催されました。遺伝子組み換えや農薬の問題など、私たちの周りでは食を脅かす出来事がたくさん起きています。子どもたちの健康のために給食をオーガニックに変えることはとても大切です。
「今日のこのイベントで感じたことを、参加された方それぞれができることでアクションを起こすこと、それが社会を変える大きな力となります。皆さんアクティビストになりましょう」という、コープ自然派おおさか上野理事長の言葉で始まったこのイベント。「メダカのがっこう」理事長の中村陽子さん、千葉県いすみ市農林課農政班の鮫田晋さん、前宝塚市市長の中川智子さんを講師に迎え、講演をしていただきました。
各地域のオーガニック先進地域から取組を学び、オーガニック給食の実現に向けて何ができるのかを学びました。また、コープ自然派の各生協で行っている学校給食の取組が報告されました。
コープ自然派がすすめている各地域の学校給食の取組
コープ自然派おおさか
コープ自然派おおさかでは「おおさかの学校給食を考える会」「和歌山の学校給食を考える会」と地域ごとに分かれて活動しています。どちらも結成からの日は浅いですが熱い想いを持ったメンバーが続々と集まっていて、組合員のみなさんの給食への関心の高さを実感しています。
おおさか
各市の市議会議員へ給食に関してのアンケートを依頼し、返答のあった方々との面談を重ねています。給食の管轄は市町村ごとのため今後はさらに地域ごとに分かれて行政や学校現場にも働きかけを行っていく予定です。
和歌山
以前から活動に取り組んでいたメンバーたちの活躍により、すでに地元産の小麦を使ったパンや野菜が給食に取り入れられています。今後は納入する野菜の品目を増やしていけるように活動をすすめています。
「オーガニック給食を実現する!」という目標は子どもたちの健康や成長のためを考えているのはもちろんですが、給食という継続的に大量の食材を使用する公調達の場で有機栽培の食材が必要とされることは、有機栽培が拡がっていくための大きな原動力になり、さらにはそれが地球環境の改善へとつながります。私たちはこの大きなビジョンを持って今後も活動をすすめていきます!
コープ自然派兵庫
コープ自然派兵庫では、子どもたちに安心な有機給食を提供できる地域づくりを目指し、学習会、座談会、映画上映会の開催、行政への働きかけに取り組んでいます。
一三五(いちさんご)給食チーム(明石市)
昨年6月は、明石市市議会へオーガニック給食化についての請願書提出に関わり、明石市との協議がスタートするきっかけをつくりました。また、有機農家と組合員の座談会を開催しました。
ぽかぽか給食チーム(宝塚市)
昨年9月から、宝塚市での有機農産物供給が実現しましたが、農産物のサイズが見合わず一旦、休止となっています。供給開始を目指し、ぽかぽか給食チームでは、昨年12月に前宝塚市長をお呼びしての学習会を開催しました。
こうべっこ給食チーム(神戸市)
神戸市給食について座談会を開催し、次回は上映会を企画しています。
その他、理事会では、神戸市長選候補者へのアンケートの実施や、神戸市給食委員会、教育委員会との懇談会に取り組み、行政への働きかけを行いました。今後は地域での有機農業普及活動により一層力を入れていくと同時に、組合員活動と連携し、地域の皆さんと一緒に有機給食の実現に向けて行動していきます。
コープ自然派奈良
コープ自然派奈良では、2012年から奈良県農民連とともに「奈良の学校給食を考える会」を設立し、地産地消のオーガニック給食をめざして取組をすすめています。
大和郡山市では、農業体験と給食納入を行っています。「玉ねぎプロジェクト」で育てた農薬・化学肥料不使用の玉ねぎは学校給食に納入、「米プロジェクト」では米と大豆を栽培して稲藁を利用した納豆作りにチャレンジします。
橿原市では、田んぼ・畑体験、給食納入に加え、橿原市も参画して有機農業推進協議会(かしはらオーガニック)を立ち上げ、有機農家育成にも取り組んでいます。田んぼの畦の草刈りを手伝う「田んぼの作業員」や、畑で実際にオクラを育てて出荷するなど活動が広がっています。
奈良市では市長が有機米提供を公約に掲げているので、給食ができるまでの流れを冊子にして配布するなど、実現に向けて取組がすすんでいます。また、他団体と連携して小学生に畑体験をしてもらうこともできました。
コープ自然派京都
給食にできるだけ安全な食材を取り入れてほしいという、5人のお母さんの願いから始まった学校給食委員会。1年でメンバーが11名に増え、京都市、長岡京市、宇治市、京田辺市、木津川市に拡がりました。
給食に関心があり、実際どのように行動したらよいのかわからないけど何かしたいというお母さんや、未就学児のお母さんも参加。給食の現状を知り必要な改善を求めていくために、京都府内でつながっていけるように活動しています。
給食や農業について市へ問い合わせることから始め、映画『いただきます2 ここは発酵の楽園』上映会、「奈良の学校給食を考える会」との交流会、有機バナナや有機にんじんを導入した自治体の学習会を開催し、メンバー自身勉強しながら活動しています。
宇治市では、給食・地産地消や有機農業に関心を持つ市会議員との面談を予定。京田辺市では、お母さんが中心となり、農家さんや物流会社さんなど多様な方々とのネットワークを作って、給食に有機野菜を導入するために働きかけをしています。
公開:2022年1月24日
商品案内45号[2022年2月2回]掲載