生命の基本となる遺伝子に別の生物の遺伝子を組み入れる遺伝子組み換え(GM)技術。この技術により、除草剤耐性作物や、殺虫性作物といったGM作物が開発されました。耐性を持たせた除草剤とセットにするなどの方法で普及が図られていますが、各国では健康被害の報告が相次いでいる状態です。

日本国内での商業栽培はまだ行われていないものの、食料自給率が低く、食べものの海外依存が続く日本では知らないうちに口にしている可能性があるGM作物。今回はコープ自然派が生産者と連携して進めているNON-GMOの取組をご紹介します。

遺伝子組み換え(GM)って?

対象の植物や動物に別の生物の遺伝子を組み込み、新たな特徴を持たせる技術。1996年に本格的な商業栽培が始まって以降、2015年には世界の農地の10%強を占めるまでになりましたが、健康や環境への影響も明らかになってきています。

日本ではとうもろこしや大豆など8つの農産物とそれを原材料とする豆腐、納豆など33の加工食品以外には表示義務がありません。調味料の一部や油脂類、肉・卵のえさなどを含めると、知らないうちに口にしている可能性があります。

「遺伝子組み換えでない」が表示できなくなる？

8つの農産物・33の加工食品に限られている義務表示。私たちがよく口にする油や醤油などにも義務はありませんが、メーカーが任意に「遺伝子組み換えでない」と表示することが可能です。しかし、2023年予定の表示制度の改定では、任意表示の際のGM作物混入許容率が5%→0%に厳格化。

一見表示が改善された内容に見えますが、実際はどのメーカーでも混入ゼロを証明するのは不可能に近く、実質的に「遺伝子組み換えでない」食品を探すのがより困難になります。

コープ自然派ではマーク表示をしています

コープ自然派では、可能な限りGM作物を排除し、商品案内で独自のマーク表示を行っています。

NON-GMOの社会をめざすGMなたね自生調査

自然派Style一番搾り純正なたね油

希少なNON-GMO原料のなたね油。生産者の平田産業ではGMなたねの混入防止のため専用コンテナでなたねを輸入。化学薬品を使わない「圧搾法」で抽出したピュアな油です。

大豆

大豆の日本の食料自給率は約6%。大部分を輸入に依存しています。そして世界で栽培される大豆の8割以上がGM大豆であることから、必然的に日本で使われる大豆の多くもGM大豆だと考えられます。日本ではGM表示義務のある食品ですが、2023年以降は<遺伝子組み換えでない>表示が消えてしまうかもしれません。

見えないところまでこだわりました！

コープ自然派の豆腐は国産大豆100%が基本。定期的な残留農薬検査など、こだわりが詰まっています。

絹豆腐3パック

椿き家の「絹豆腐3パック」は国産丸大豆を100%使用。他には水とにがりしか使用しないこだわりの製法です。毎日のように使う便利なお豆腐から、NON-GMOを考えてみてはいかがでしょうか。

じゃがいも

お菓子や惣菜など様々な加工品に使用されているじゃがいもは、日本ではGM表示の義務がある数少ない品目の一つです。食料自給率は68％と他の作物に比べると高いですが、冷凍加工品などの輸入品では、遺伝子組換え品種が原料として使用されている可能性があります。

自然派Style男爵コロッケ

「自然派Sytle男爵コロッケ」は遺伝子組み換えの心配のない北海道産の男爵いもを使った商品です。一般的なコロッケでは、植物油脂や粒状植物たん白などじゃがいも「以外」でGM作物が使われている可能性がありますが、自然派Styleのコロッケではその他原材料も安心・安全なものを選んでつくりました。

　市販品とは一味違う！安心の原材料　

• じゃがいも…北海道産じゃがいも
• 砂糖…粗糖
• マーガリン…低トランス脂肪酸使用
• 食塩…「海はいのち」
• パン粉…「自然派Styleマムのパン粉」

とうもろこし

日本は世界最大のとうもろこし輸入国で、穀物のとうもろこしの自給率は0%。輸入とうもろこしの最大用途は牛、豚、鶏などの飼料用で、肉や牛乳、卵を生産するために多くの海外産とうもろこしを輸入しており、その中でNON-GMO飼料は希少です。

神山鶏

神山鶏を飼育する徳島県のイシイフーズでは、「NON-GMOえさまで不使用」を実現。無投薬飼育にもこだわり、鶏ふんは農耕地に還元。神山鶏を飼育することで持続可能な循環型・環境保全型の農業にも寄与しています。