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家畜は単なる食べものではなく、感受性を持つ生きもの。誕生から死を迎えるまでの間、動物本来の行動欲求が満たされる生活を送れるよう取り組むアニマルウェルフェア(AW)の考え方は、日本では今が黎明期。コープ自然派の生産者は施設の整備や業務効率など現実の課題に先進的に向き合い、安心・安全な畜産品を届けています。
私たち消費者がAWの取組を理解し、価値を知るために大切なのがAWの基準づくり。基準例としてオランダの「ベターレーベン」を取り上げながら、各生産者の状況をお伝えします。
アニマルウェルフェア(AW)5つの自由
- 飢えと渇きからの自由
- 恐怖と苦悩からの自由
- 正常な行動を発現する自由
- 痛み、怪我、病気からの自由
- 不快からの自由
1992年のイギリス政府委員会の提唱をもとにまとめられた、飼育動物に保障されるべき5つの自由。一見当たり前のような内容に見えますが、日本の一般的な畜産では満たされていない場面が多くみられます。
[AW基準例] オランダ『ベターレーベン』
オランダ動物保護協会が大手小売りチェーンなどと共同で制度化した消費者向けの認証制度。AWに対応した商品に、その取組レベルを3段階評価(★~★★★)で分かりやすく表示しています。
オーガニックたまご
鶏にも環境にもよい有機畜産
日本では90%以上がケージ飼育される採卵鶏。特に身動きが取れないほど狭い“バタリーケージ”はEUでは2012年に禁止されています。旭商事では、屋外から風や光の通る開放鶏舎での平飼いに取り組み、1羽1羽が自由に動き回っています。
「オーガニックたまご」はさらに、有機農産物を原料とした飼料を導入。動物本来の行動欲求が満たせる飼育環境と、有機飼料の両方が揃って初めて受けられる有機畜産物の認証を取得しています。飼料の高騰が続く中、農薬に頼らない農業とアニマルウェルフェアの実現に向けて取組を続けています。
オーガニックたまご
厳正な有機JAS規格をクリアした、人や鶏、環境に配慮したたまごです。
放牧神山鶏
運動場でのびのび
オーガニック認証の取得を見据えたイシイフーズの「放牧神山鶏」。通常の神山鶏とは異なり、鶏舎に運動場を併設。『ベターレーベン』基準に定められた“屋外アクセス”が可能な状態で「★★」以上に該当します。
また、日本の一般的な養鶏場では成長を促すため照明を付けたままとすることが多いですが、イシイフーズでは生体リズムに配慮し、1日に4 ~ 8時間照明を落とす時間を設けています。
放牧神山鶏モモ肉
モモ肉のジューシーさと歯ごたえを味わってください。
放牧神山鶏ムネ肉
やわらかく、ヘルシーなムネ肉です。
四日市酪農
柔らかい堆肥のベッド
牛の繁殖から搾乳、製造、販売まで一貫して行う四日市酪農の牛舎では、牛が自由に動き回り1頭ごとのストール(牛のベッド)を選ぶことのできる“フリーストール牛舎”や床一面に柔らかい堆肥を敷き詰めた“コンポストバーン牛舎”を採用しています。飼育密度は44.4㎡/頭。『ベターレーベン』で「★★★」の8.5㎡/頭を大きく上回ります。
また搾乳作業には、1頭1頭の体の状況に応じた適切な作業ができ、牛にやさしい最新の自動搾乳機を導入。人による作業と比べて乳房炎が大幅に減少し、抗生物質の投与や牛乳の廃棄も減らすことができました。
自然派Style低脂肪牛乳モ~ちゃん
生乳の鮮度にこだわった低脂肪牛乳です。
自然豚
広々とした開放豚舎
豚にストレスを与えない飼育にスタッフ全員で取り組む自然豚の生産者・七星食品。設備の大きな特徴は、広々とした開放豚舎です。『ベターレーベン』基準では1.3㎡/頭を越えると「★★★」ですが、自然豚は基準を超える1.5㎡/頭。
また、妊娠した母豚用のフリーストールも導入済みで、日本で一般的な狭い単頭用妊娠ストールとは違い、母豚を集団でゆっくり飼育できます。食べたエサの量などは1頭ずつITで管理するなど、健康状態の把握にも力を入れています。
自然豚モモ生姜焼き用
脂肪分が少なく、きめが細かい部位です。食べ応えのある大きめのカット。
放牧豚
北の大地を駆け回る
北海道厚真町にある放牧豚の生産者・希望農場。広々とした敷地を駆け回ったり、のんびり散歩したり、穴掘りや水たまりで遊んだりと、自由かつストレスフリーに育っています。放牧地への屋外アクセスができることは『ベターレーベン』基準でも「★★★」。
しかしその分、自然の気候に影響されやすいので、雨風をしのげる環境づくりや敷地内の衛生管理に日々気を配って飼育しています。
放牧豚と未来とかち牛の合い挽きミンチ
放牧豚と未来とかち牛を合挽きミンチにしました。混合比率は牛5:豚5です。
公開:2022年6月27日
商品案内15号[2022年7月2回]掲載