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私たちの身体を作る栄養素、「タンパク質」がたっぷりのお肉や魚、卵。人間も生きものなので、色々なものを食べて健康を維持し、身体を成長させなければなりません。そのためには他の生きもののいのちを頂くことになります。
今回は牛、魚(鮭)、鶏などの生きものが、牧場や養鶏場でどのように過ごしているのか、自然の中でどのような状況にあるのかを知り、いのちをいただくことについて考えてみましょう。
牛や魚(鮭)、鶏は本来どんな生きもの?
牛
牛は群れで生活する生きもの。外敵が近づくと群れのリーダーが仲間を守ろうと前に立ちます。
知らない人や物への好奇心も強いですが、基本的にはおとなしい動物。毎日6時間以上、1日に約45kgの草を食べて過ごします。「偶蹄目」に分類され、キリンやラクダと同じ分類です。
魚(鮭)
卵がふ化するのは冬。日本では主に北海道~北陸地方の川で生まれます。春になると海へ下り、ロシア~アラスカの海を2〜6年回遊しながら育ち、生まれた川に戻って産卵・受精を行い、一生を終えます。
広い外洋からなぜ生まれた川まで帰ることができるのか、まだはっきり分かっていません。
鶏
鶏の世界は厳しい上下関係があり、朝に雄が鳴き声を上げる順番も決まっています。普段は地面をついばんで虫を探したり、穴を掘って砂浴びをしたり。
羽ばたいてジャンプはできますが、空は飛べない鳥なので、歩くための足はゴツゴツしてたくましく、恐竜の足を想像します。
牛
~牧場の動物はどのように暮らしているんだろう~
『アニマルウェルフェア』という考え方
- 良質なえさや水が十分ある
- 恐怖や苦しさがない
- 広さがあり、暑すぎたり寒すぎたりしない
- ケガや病気から守られている
- その動物本来の行動ができる
「ウェルフェア」は幸福や豊かさという意味の英語。牧場の動物も、痛みや空腹は最小限に、そして歩いたり休んだり自由にできるよう工夫しようという考え方が『アニマルウェルフェア』です。しかし工夫にはお金や労力も掛かり、牛を例に見ても日本では柵に繋いだり狭いスペースでの飼育が実は一般的。
コープ自然派の生産者はどうでしょうか。
よつ葉の牛乳
「放牧生産者指定ノンホモ牛乳」は、北海道で放牧飼育(放し飼い)された牛の生乳を使っています。
牧草や水の状態などあらゆる環境に配慮して牛の健康を守っています。
よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳
北海道の十勝地方で放牧飼育をする5軒の牧場の生乳を使っています。
里山牛(牛肉)
鹿児島県の生産者「さかうえ」が、使われなくなった田畑で放牧飼育している黒毛和牛が里山牛です。
ゆったり過ごす牛たちは優しい顔つきで毛並みもきれい。
里山牛切落し
放牧で動き回って育つので、脂っぽくなくてさっぱりとした味わい。
魚
~魚が食べられなくなるかも知れない!?~
寿司に代表されるように、魚は日本人に身近な食べものですが、魚介類の国内産の割合は56%(2019年)。最も多かった1964年の113%から約半分に減っていて外国産に頼っています。
また、世界全体の魚介類の資源も減少中。世界の人口は増えているので、乱獲(生きものを多く穫りすぎること)による魚不足が起きるかもしれません。
雄武の秋鮭
北海道の「雄武漁協」では、これからも長く漁業を行えるよう、鮭が卵を産むための人工の川をつくり稚魚を放流。また、漁獲量も上限を決めています。
無限ではない海の恩恵を守るための取組です。
自然派Style雄武秋鮭切身(無塩)
オホーツク海に面した雄武で水揚げされた、鮮度の良い天然秋鮭です。
鶏
~知ってた?鶏の育て方~
日本の養鶏場では、卵を産む「採卵鶏」は鶏舎の中の狭いケージに閉じ込める飼育法が一般的。肉用の「ブロイラー」も自然の光や風が入らない鶏舎の中でひしめき合って暮らしていることが多いのです。
一方で、鶏舎の中であっても外から風や光が入り、地面を歩いたりつついたり、止まり木で休んだりできるのが「平飼い」と呼ばれます。この様な飼い方がもっと広がるといいですね。
平飼い卵
平飼いを行う鶏舎では、鶏は自由に動き回ることができます。地面をついばんだり、十分なスペースで羽を広げたり、止まり木につかまって休憩したり。
1羽1羽は動き回るため管理が難しくなるという面もありますが、鶏に優しい平飼いの卵を増やしたいと考えながら、観察や健康管理を 行っています。
PHF平飼い卵 10個
各地域の生産者がPHF、非遺伝子組み換え飼料を使って大切に育てました。
神山鶏(鶏肉)
平飼いの中でもできるだけストレスを軽減できるよう、ふんの色や硬さ、えさや水を口にする様子を見て健康状態を知り、鶏舎のカーテンを開ける幅や扇風機の向き・強さで温度調整を行うなど、どんな季節でも鶏が快適に過ごせるように工夫しています。
また、1羽あたりのスペースも広く確保しています。
神山鶏ムネ肉
やわらかく、ヘルシーなムネ肉です。
公開:2022年7月18日
商品案内18号[2022年8月1回]掲載