生きていくために毎日口にする食べもの。私たち全員が安心して生活を続けるために食べものづくりはとても大切です。ですが、日本の中でどれくらい十分に食べもの＝食料をつくることができるのかを表す「食料自給率」を見るとわずか37%しかありません。食料の約6割は外国からの輸入になる計算です。

では、食料自給率が低いままだとどのようなことが起きるのでしょうか。

Q. 外国からの食料の輸入に問題はあるの？

A. 輸入は突然止まることがあり、止まり続けると国内で食べものがなくなってしまいます。例えば新型コロナの影響が世界で続いているように、輸出国や関係国でトラブルが起きて輸出ができなくなるかもしれません。今輸入できていても来月も輸入できるかは分からないのです。輸入するのではなく国内で食料を作ることが大切です。

トラブルにはこんな例があります。

• 異常気象や自然災害 　⇒ 作物の不作
• 戦争など社会情勢の不安定化 　⇒ 生産や物流の停止
• 食料の価格上昇 　⇒ 輸入量の減少

日本人が国内産の食料だけで食事をすると…？

輸入がストップした場合の食事例

国内の農業を、高カロリーないも類中心に切り替えて、最低限必要な1人1日2020kcalの摂取できるメニューを試算するとこのような食事になります。

小麦、大豆、とうもろこし、水産品の自給率をくわしく見てみよう！

※農林水産省令和2年度概算(重量ベース)

パンや麺の材料　小麦　自給率15％

小麦の自給率は約15%。農地が狭くて少量しか作れない事や、高温多湿な環境が理由です。広大で気候もよい北海道が主な産地になっていて、国内で栽培を頑張る生産者の小麦を利用することが大切です。

日本人の食生活に欠かせない　大豆　自給率6％

みそや豆腐、醤油など日本食の材料に欠かせない大豆。自給率は6%です。醤油では、外国産の大豆から油を搾った後の「脱脂加工大豆」も使われます。

コープ自然派では…？

国産丸大豆を100％使用しています。微生物のチカラで丁寧に発酵させて作っています。

＼醤油もみそも国産大豆をじっくり発酵させます。／

家畜のえさになる　とうもろこし　自給率0％

人が食べるとうもろこしは日本でも栽培していますが、家畜の飼料(えさ)用の自給率はなんと0%。日本は世界最大の輸入国で、お肉の生産は外国のとうもろこしに頼っています。

加工品の材料にも　魚介類　自給率57％

すり身にしてちくわやかまぼこの材料にもなる、魚介類の自給率は57%。他の食品と比べると高く見えますが、1965年には110%ありました。