• ゲノム編集

遺伝子組み換え食品に代わる新たな技術として登場したゲノム編集食品。自然環境下の突然変異とは異なり、生態系へ流出した際の悪影響が考えられます。食品としての安全性調査も十分進んでいない中、日本では2021年5月に「高GABAトマト」の苗2万本が配布、そして2021年9月からは通常の商品としてこのゲノム編集トマトの販売が始まりました。

コープ自然派は安全性や生物多様性に問題のあるゲノム編集に反対しています。今回はその現状をお知らせし、安心して利用できるコープ自然派の商品を紹介します。

ゲノム編集って?

成長を抑制する遺伝子を切断し、より大きな生物を作るなど、遺伝子のバランスを意図的に崩して効率的な種の改良を試みる技術です。遺伝子組み換え(GM)技術の応用といえますが、表示義務などはなく、食品としてのアレルギーの可能性も指摘されています。

急がれる商業化

安全性について議論が続く中、日本では開発を手掛ける企業が小学校への苗配布を目指したり、希望する市民に無償配布したゲノム編集トマトの苗の栽培コンテストを開いたりと、商業化への足掛かりを築こうとしています。

ゲノム編集食品の問題点

 遺伝子異常 
目的外の遺伝子が壊れるオフターゲットや、通常遺伝子とゲノム編集遺伝子が入り乱れるモザイクなどの発生

 健康被害 
想定外の有害たんぱく質やアレルゲンが作られる可能性

 生物多様性への影響 
ゲノム編集生物の自然環境中への拡散による悪影響

 表示制度 
厚労省の安全性審査は不要とされ、表示制度もない

「ゲノム編集でない」を示すOKシードマーク

ゲノム編集食品に懸念を持つ市民が2021年7月に立ち上げた「OKシードプロジェクト」。栽培の根拠資料に基づき、ゲノム編集されていない食べものを消費者が見て選択できるようにプロジェクトによってマークが作成されています。

  

コープ自然派もその取組に賛同し、トマトとその加工品にカタログ上で「OK」マークを付けてきました。32号からは、より分かりやすくするために、OKシードプロジェクトオリジナルのマークを表示することになりました。

  

トマト・トマト加工品

安心・安全に根拠を持って

コープ自然派では「OKシードマーク」の取組に賛同し、ゲノム編集作物を出荷しないという同意書を生産者と取り交わしています。また、有機認証ではゲノム編集作物を認めていないため、有機認証を取得している商品は安心と言えます。ネオニコ系農薬を使わないトマトや、有機原料を使ったケチャップなど、安心してご利用ください。

有機トマト

  

土の力を最大限引き出す有機農法で栽培。「甘み・酸味・香り」が良いです。


自然派Styleトマトケチャップ

  

海外産有機トマトや、国産有機野菜を使用。

絹豆腐3パック

遺伝子組み換えもグリホサートもNO!

遺伝子組み換えの心配のない国産大豆にこだわるコープ自然派の豆腐。絹豆腐3パックは国産丸大豆100%、室戸のにがり100%使用の個食タイプのお豆腐です。豆乳原料の段階で収穫前除草剤グリホサートの残留農薬検査も行っています。

絹豆腐3パック

  

使い勝手のよいミニ豆腐3個組。国産丸大豆を100%使用。

 ゲノム編集 大豆 
アメリカのカリクスト社が高オレイン酸大豆を開発し、米国内で商業販売を開始。また、ドイツのバイエル社は除草剤耐性大豆を開発中です。

淡路産鯛切身

急流で育つ天然魚

コープ自然派の淡路産鯛は明石海峡、鳴門海峡、紀伊水道の3海流が交わる、日本でも有数の豊かな漁場で急流にもまれて育った天然鯛。分厚くよく締まった身は食べ応えがあります。鯛本来の上品で淡白な味わいをお楽しみください。

淡路産鯛切身

  

淡路島近海で水揚げされた新鮮な天然鯛を切身にしました。

 ゲノム編集 鯛 
京都大学内のベンチャー企業が成長の早い肉厚マダイを開発。「ミオスタチン」の遺伝子の一部を壊すことで、通常のマダイに比べて身の量が平均1.2倍になります。

産直自然豚

NON-GMOのえさで育つ

「安心安全な豚肉を食べたい」という組合員の声から生まれた自然豚。えさは非遺伝子組み換え(NON-GMO)及びPHF(収穫後農薬不使用)のコーンを中心とした穀類です。開放豚舎で快適な環境を整え、不要なストレスを与えないように育てています。

自然豚ローステキカツ

  

厚切りロース肉を使ったテキカツ用。キメの細かな肉質です。

 ゲノム編集 豚 
アメリカの大学で筋肉量の多い豚が開発されています。中国では成長ホルモンにかかわる遺伝子を壊したマイクロ豚がペット用に作られています。

公開:2022年10月24日
商品案内32号[2022年11月2回]掲載

ゲノム編集の記事一覧