• 有機・オーガニック

日本は今、みどりの食料システム戦略を掲げ、2050年までにオーガニック市場の拡大と耕地面積に占める有機農業の割合を25%(100万ha)に拡大しようと取組を進めています。少しずつ身近にオーガニックの商品を見かける機会が増えてきてはいますが、世界に比べると日本のオーガニック市場は小さいのが現状です。

コープ自然派では誰もが有機農産物を食べることができる社会をめざし、有機野菜を中心に加工品についてもオーガニック商品の取り扱いを進めています。今回は国産オーガニックにこだわる生産者に想いをお聞きしました。

日本の耕地面積に対する有機農業取組面積と面積割合は0.6%(2.5万ha)(2020年)

日本の有機農業の取組面積は過去10年で約5割拡大。まだまだ少ないですが、近年では北海道の牧草地や普通畑、九州の茶畑の面積が大きく拡大しています。※農林水産省HP参照

コープ自然派から拡げる有機

コープ自然派は「有機農業を拡げるには生産、流通、小売りが連携する必要がある」と考え、日本有機農業コンソーシアムを立ち上げました。

  

国産オーガニックにこだわる生産者

榎本 航さん

新規就農時から栽培を毎年している有機ピーマンも今年で6年目になります。毎年同じ栽培のやり方でしているはずが、無意識で撒く肥料の内容を少しアレンジしたり、勘に頼った栽培管理をすると収穫量や味のバラつきが出てしまいます。今年から昨年度までの栽培方法を見直し、ピーマン栽培の基礎に戻って安定した収穫量と品質を保てるように日々作業をしています。

  
7月3日に熊本で発生した線状降水帯の影響を受けましたが、ピーマン達が頑張って実をつけてくれているので毎日収穫に追われています。今年もみずみずしく美味しいピーマンが採れたのでたくさん召し上がってください。

  

有機ピーマン

  

苦みが少なく甘みがあるジューシーなピーマン。

市島有機生産出荷組合

有機農業に取り組む理由。もちろん、自分が食べたい農作物を皆さんにお届けしたいという気持ちがあるのですが、有機の里丹波では、有機農業を実践されている先輩農家、農家仲間、そして有機農業を志す方がどんどんこの丹波の地にやってくる環境が大きいように思います。また、BLOF理論に基づく有機農業の勉強会を定期的に開催し、常に新しい情報にアップデートしながら有機農業に取り組めるのもありがたいです。

  
この丹波の地は、なすの産地で且つおいしいなすが出来る土地柄です。そんな丹波で有機なすを心を込めて栽培しています。

  
西垣 健太郎

  

  

有機なす

  

なすの紫色の色素は「ナスニン」というポリフェノールの一種です。

営農企画

北海道で有機の小麦・大豆の栽培、また、オーガニック認証の工場を持ち、自社原料を使ったアイスやどら焼き、蒸し大豆・豆乳などの加工品販売も行っています。

  

化学肥料の高騰などで農業環境が悪化する中、有機栽培で最も大事なのは地域で有機の肥料を作れる仕組みです。穀類は果物や野菜などに比べて面積当たりの価格が低く、高い有機肥料ばかり購入していては経営が成り立ちません。食品メーカーや、畜産業、ホテルに稲作農家など、地域で出る有機質の残渣で肥料を製造供給するシステムを提示して初めて達成できる、個人だけではできない仕事です。

  

現在、自社の肥料製造プラントの建設を進めており今年中に完成を予定しています。このプラントが完成すれば、より品質の高い肥料を安定して作ることができ、連作障害の解消・収穫物の品質向上につながっていきます。さらなる有機の拡大を目指して、これからも日々取り組んでいきます。

  
今城 正春

  

  


北海道オーガニック小麦パン1.5斤

  

北海道産有機小麦「ゆめちから」を100%使用。

光食品

光食品は有機JAS法がない時代から、有機原料にこだわり、食品添加物を使わないソース作りを続けています。生産者との顔の見える関係を大切にし、徳島の有機畑にこだわっていましたが、有機JAS法が施行されてからは地元徳島以外でも有機の生産者から豊作や規格外が多く困っているなど助けを求められれば仕入れ色々な商品を開発してきました。

  
国産有機野菜果実を使用した「自然派Style有機お好みソース」も生産者を支えるために開発されたソースです。

  
島田 光雅

  


自然派Style有機お好みソース

  

国産の有機野菜・果実を使用した甘口ソース。

ヤマキ醸造

ヤマキはテーマとして「自然と人間の調和、本物の食文化の創造」を掲げています。食べる人(消費者)の健康に役立つ安心安全の商品づくりのため、環境のため、農薬や化学肥料の使用を控え(または使用しない)、自然の力を取り入れた農法で育てられた国産原料を使用すること、それら素材を活かしたものづくりをすることを大切にしています。

  
少しでも多くの方に国産有機原料を使用した商品を手に取ってもらいたい一心で、これからも新しい商品を作りお届けしていきます。

  

逸見 拓哉

  


自然派Style乾燥国産有機玄米の糀

  

有機JAS認証を取得した産直国産有機玄米の乾燥糀です。手作り塩糀や甘酒などにお使いいただけます。

やさか共同農場

私達の有機食品への取組は、自然の流れに従って自然に活かしてもらうことにより、本当の意味で美味しい食べものを作ることができるという考えから始まりました。食べることは生きることであり、体づくりや元気の源であるからこそ安心・安全な食の提供を目指し、自然を最大限に活かす農業を追求してきました。

  
食べものを作る過程は、人とのつながりそのものです。生産者から消費者の方までつながりを広げていく、これが私たちの有機農業です。

  

佐藤 大輔

  


やさか有機甘口みそ

  

くせの無い甘みが特徴です。あっさりとした糀の風味と甘みが楽しめます。

椿き家

椿き家では、『環境を守り育てる食べものづくり《循環》』をテーマに食品製造を行っています。大地から「大豆」、山から「水(地下水)」、海から「にがり」。このように自然の恵みによって豆腐づくりを行うことができているのです。

  
また、豆腐づくりを行うことで、大地へ(食べもの・飼料・肥料)、食べものへ(安全安心・おいしい)、海へ(きれいな水)と自然循環の一部を担っていきたいと思っています。

  

折笠 廣司

  


自然派Style今城さんの大豆で作った国産有機豆腐

  

北海道の今城さんが作った有機栽培大豆を使用した充てん豆腐です。

公開:2023年9月4日
商品案内25号[2023年9月3回]掲載

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