田んぼは稲を育てるだけの場所ではなく、多くの生きものが生息し生態系をつくっています。コープ自然派のお米づくりは、そんな田んぼに棲む生きもののチカラを借りて成り立っています。そこで大切なのは「土づくりのための秋処理」と「生きものを育むこと」です。生きものに影響を与えるネオニコチノイド系農農薬を使わず、また一般的な中干しは行いません。

土をつくり、丈夫な稲を育てること、生きもののチカラを最大限に借りることで、安心安全なお米が育ちます。そしてそのお米を食べることが新たな田んぼを拡げることにつながります。

田んぼの面積は年々減少

田の耕地面積は233万5,000haで、前年に比べ1万7,000ha(0.7％)減少。10年前と比較して約13万ha減少しています。

※農林水産省HPより「令和5年耕地面積（7月15日現在）」

多くの生きものを育むお米づくり

日本人が米を食べるようになった時から、田んぼは動植物の生存環境の拠り所として、いわゆる生態系サービスや人工の巨大ダムといった機能を発揮し、日本国土の自然の一部となりました。しかし一方で、化学肥料や農薬中心による栽培技術の理論が先行した結果、本来湛水栽培すべき時期に“嫌気性菌によるメタン発生を抑止する”という理屈で「中干し」という栽培方法を今まで以上に奨励。カエルの産卵・ヤゴやメダカ、多様な生きものの生存を断ち切る結果を生み、捕食者である野鳥の姿も消えつつあります。

私たちは、収穫時に出る稲わら等の有機物を発酵分解処理し、メタンの発生源を秋のうちに消去してメタンガスや硫化水素などの発生を検知しない田んぼを実現しています。そしてその結果田んぼで多くの生きものを育んでいます。

JA東とくしま 西田聖

来年の実りのための「秋処理」

省農薬から無農薬へ！

土づくりを丁寧に行うことで、生きものが豊かになり農薬を使う回数を無理なく減らしていくことができます。小松島有機農業サポートセンターではそんなお米の栽培技術を教えています。

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