• 地域循環(循環型農畜産業)

遠く離れていても川を通じて森と海はつながっています。森が豊かになれば海も豊かになるのです。でもそれってどういうこと?今回は森と海を守る生産者をポスティ探検隊が調査します!

菌興椎茸協同組合

原木しいたけが森を守るってどういうこと?

原木しいたけとは、山にはえているナラやクヌギを切り倒して丸太にし、しいたけの種菌を植えつけて栽培されるしいたけのこと。

しいたけを育てるために木を切り倒すことは、森を手入れすることにつながります。森の手入れが十分に行われないと、森全体に太陽の光が届かなくなって、木の根や土が弱くなり、土砂災害を起こすことも!切り倒したあとの切り株から、春になると新しい芽が成長し、長い月日をかけて森が育っていきます。

森は「海の森」につながっている

森にある落ち葉は分解されて「腐葉土」という栄養のある土になります。雨がふると、土にふくまれる栄養分が水といっしょに川へ流れ、それがついに海まで届くと、海藻や植物プランクトンのごはんになります。

こうして森の栄養が海の緑を育み、「海の森」を作っていくのです。「海の森」は魚たちのすみかやごはんになります。

菌興115号どんこ

  

原木栽培の菌興115号に限定。肉厚で、歯ごたえと香りが非常に良いです。

われカケ葉(乾しいたけお徳用)

  

原木栽培のお徳用乾しいたけ。割れたり欠けたりしていますが、おいしさには差がありません。

雄武漁協

漁師さんが木を植える?

毎年、雄武漁協では、「お魚を増やすための植樹運動」という漁師さんが森で木を植える活動をしています。今年6月もミズナラの苗木500本を植えました。森を守ることで「海の森」は豊かになります。

植樹しているところ
苗木

魚が育つ「海の森」

「海の森」のことを藻場といいます。沿岸の浅瀬にあってアマモなどの海藻が茂っています。魚のタマゴや生まれたばかりの赤ちゃんを危険から守り、育てることから「海のゆりかご」とも呼ばれています。

魚を守るための取組

雄武漁協では、鮭が卵を産むための人工の川をつくり稚魚を放流したり、魚をとりすぎないように漁獲量を制限したりしています。

海から魚をとりすぎるとどうなるの?
当然、魚はいなくなってしまいます。魚のとりすぎや地球温暖化などの影響で、約40年前にくらべて魚のとれる量は1/3程度まで減ってしまっていました。

ホタテ貝柱(生食用)

  

甘みと歯ごたえが良いオホーツク海の4年貝です。

雄武産秋鮭西京漬け

  

二昼夜寝かせた西京漬けです。表面の味噌をぬぐってから焼いてください。

地域資源の循環で持続可能な社会をつくる

リーフレットファーム

今村さんは、熊本県・山都町で有機にんじんや有機トマトの栽培をしています。

  

地元の牧場から出た牛ふんや実家の建設会社が除草した雑草、竹の粉ど、地域の資源を活用して畑の土づくりをしています。土づくりをすることで元気な野菜が育ちます。

  

リーフレットファームの今村さん

地域の資源を使うとこんなにイイコトが!

  • 地元で資源を循環させることによって地域を活性化!
  • ごみとして捨てられていた家畜のふんや、作物の食べられない部分などを利用することにより、捨てるときに排出される温室効果ガスを減らすことができる!

※温室効果ガスは、二酸化炭素やメタンなど、地球の温暖化に関係する大気中の気体のこと。

有機トマト

  

土の力を最大限引き出す有機農法で栽培。「甘み・酸味・香り」が良いです。

公栄水産

公栄水産は、兵庫県たつの市の播磨灘に面する室津港でかきの養殖をしています。かきを養殖するために使ういかだには、地元・太子町の竹を使用しています。

太子町はタケノコの産地ですが、タケノコ生産者の高齢化で竹林の手入れが出来ず、やぶになってしまった場所も。そんな中、公栄水産が古い竹を伐採し、かき養殖いかだに使用したり、枝葉をチップにしてタケノコや野菜の栽培に活かしています。

  

竹を伐採しているところ
かき養殖いかだの竹を地元の竹にとりかえているところ

環(めぐる)兵庫県たつの冷凍生かき

  

鮮度の良さにこだわり、凍結を行った冷凍牡蠣です。

公開:2024年7月29日
商品案内20号[2024年8月2回]掲載

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