• アニマルウェルフェア

わたしたちの「食」を支える畜産業や水産業。生活の基盤となり、自然環境と関わりの深いこういった産業のことを一次産業※ といいます。一次産業は就業人口の減少や高齢化に加え、気候変動などの外的要因によって厳しい状況に立たされています。このままでは、産業が成り立たないだけではなく、わたしたちの「くらし」も立ち行かなくなってしまいます。

未来を守るために持続可能な産業を続けていくことが大切です。コープ自然派では環境に配慮しつつ持続可能な畜産や水産 に取り組む生産者を応援しています。

※一次産業 農業、林業、漁業など自然から資源を採取する産業のこと。

一次産業の現状

一次産業が衰退すると

畜産

北十勝ファーム

AW(アニマルウェルフェア)と自給飼料について

  

私たちの牧場では、AWの5つの自由を理解し行動するために、現場作業着にAWFC(アニマルウェルフェアフードコミュニティ)のロゴワッペンを付け、日々AWを意識づけしています。取組としてはAWが話題になる前から短角牛の特性を活かした夏山冬里方式の母子放牧、自然交配、飼育環境配慮、牛と人との信頼関係の構築を行い、牧場の皆が常に“牛の目線”でお世話をしてくれています。

  

また、牛が食べるものこそ安全にと、遺伝子組み換え飼料分別流通管理飼料への取組の一環として「国産」に着目したのが平成初期。元々祖父が高品質な牧草生産販売を行っていたこともあり、牛の飼料の約7割は自家飼料で賄えています。草地圃場面積確保、栽培管理も収穫作業も簡単なことではありませんが「できるだけ自分たちでなんでもやる」のご先祖様や父が築いてきた百姓魂が結果として環境保全・持続可能性に繋がっているように感じます。

  

北十勝ファーム 上田七加

自給飼料

北海道短角牛小間切れ

  

夏は山で、冬は里で、ゆったりと優しく育てられた牛です。

よつ葉乳業

アニマルウェルフェアの取組について

  

現在、組合員さんにご好評をいただいている『よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳』は、乳牛の育て方へのこだわりとして一般社団法人日本草地畜産種子協会の「放牧畜産実践牧場」として認証された放牧飼育及びよつ葉乳業と帯広畜産大学が共同で取り組んだ独自のアニマルウェルフェア基準を実施している北海道十勝の忠類地区5戸の酪農家を指定した牛乳となります。

  

取組基準のひとつとしては、牛が動物本来の自由な環境で成長し、ストレスが少ない中で搾乳することが挙げられます。また、乳牛へのえさには粗飼料(牧草等)、濃厚飼料(とうもろこし・大豆粕等)がありますが、濃厚飼料については輸入飼料に頼っているのが現状です。輸入飼料になるべく頼らずに国産自給飼料の割合を高めていくことは地産地消の促進等地元に貢献できる大変意義有る取組と考えており、今後の活動としては国産自給率100%飼料での飼育を目指しています。

  

よつ葉乳業 宮田知行

よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳

  

北海道十勝で放牧をしている5戸の酪農家の生乳を使用。乳脂肪分を均質化するホモジナイズ処理をせず自然な風味を活かしました。

籠谷

アニマルウェルフェアの取組について

  

「PHF平飼いたまご」は、岡山県新見市に農場があります。新見市は総面積の9割近くが森林で、自然が豊かなところです。生産農場(新見ポートリーファーム)は、今ではほとんど見られなくなった「開放鶏舎」と呼ばれる形式です。太陽の光が差し込み、風通しが良いのが特徴です。その開放鶏舎の中で、にわとりは動き回ったり寝そべったりと、それはそれは各々自由に活動しています。

  

平飼い飼育は一般的な方法と異なり、大変な手間やコストがかかります。ですが、にわとりは従業員と同じという理念の基、自然に近い過ごしやすい環境に整えることを第一として生産活動に取り組んでいます。その甲斐もあり、にわとり達は元気に育ち、良いたまごを産んでくれます。

今後も組合員の皆さんに元気なたまごをお届け出来るよう、一丸となって取り組んでいきます。

  

籠谷 山際良祐

平飼いとろ~りたまご

  

非遺伝子組み換え(分別管理)、PHFの飼料で育てられた、平飼いたまごの温泉たまご。

水産

北海道漁業協同組合連合会

ほたて漁業のMSC認証について

  

北海道のほたて漁業は2013年にMSC(海洋管理協議会)認証を取得しており、水産資源や環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業として認められています。オホーツク海で漁獲されるほたては「稚貝」と呼ばれる子どもの貝を、区分けされた海域ごとに放流し、育てて大きくなってから計画的に水揚げする漁業を営むことで、資源を守っています。また、海に沢山の栄養をもたらしてくれる山の木々を守るため、各漁協の植樹活動を支援しており、これまで累計120万本を植樹してきました。

  

本商品は、水揚げした後すぐに殻を剥き、急速凍結していますので、新鮮さを失わないまま皆さんのもとへお届けいたします。冷蔵庫でゆっくりと解凍していただくことでほたて本来の甘みをお楽しみいただけます。お刺身はもちろん、カルパッチョやバター焼き、フライなど様々な料理に使えますので、ぜひこの機会にご賞味ください。

  

北海道漁業協同組合連合会 谷藤誠斗

北海道産ほたて貝柱(中粒)

  

北海道の海で育った、歯ごたえの良いほたて貝柱です。

柴宇淡路食彩

かいぼりについて

  

淡路島の海は、えさが豊富でおいしい魚が育つ条件が揃っています。それは自然豊かな山から流れる水や、農業用水の確保のためにある、たくさんのため池からの栄養が淡路島近海の豊かな海を育んでいるからだと思います。

  

ため池の管理の一つとして昔から行われてきた、池の底に溜まった栄養豊富な土を川を通じて海に流す「かいぼり」という作業があります。現在では農家の減少なども影響し、農業者と漁業者が協力をしながらかいぼり作業をしていますが、作業を行うこと自体が難しくなってきています。

  

柴宇淡路食彩 篠原英治

かいほりの様子

淡路島産骨取り鯛切身

  

淡路島近海で水揚げされた新鮮な天然鯛を骨取り処理しました。

みえぎょれん販売

MEL認証の取組について

  

MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証は水産資源や生態系などの環境にやさしい方法で行われている漁業や養殖業を認証する仕組みのことをいいます。
持続可能な生産を続けるために漁師が一丸となって、

・社会的責任→(法令や条例を守る)

・食品安全性の確保→(生産された食品の安全が確保される養殖であること)

・環境保全への配慮→(環境に配慮された養殖ができていること)

などそれぞれルールに沿った記録・管理をしており、「今まで以上に高品質の塩蔵わかめをお届けしたい」という気持ちで一生懸命取り組んでいます。

  

MEL認証の付いた製品を組合員の皆さんに選んで買ってもらうことで生産者、取り扱い加工者、消費者が一体となって「海の豊かさを守ろう(SDGs14)」や「つくる責任つかう責任(SDGs12)」などの目標達成に貢献できるのではないかと考えております。

  

みえぎょれん販売 木下琢巳

自然派Style三重県鳥羽産カットわかめ

  

三重県鳥羽産のわかめを使用。大きめサイズでしっかりとした食感が特徴です。

公開:2024年8月26日
商品案内24号[2024年9月2回]掲載

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