• 有機・オーガニック

小麦はお米と並ぶ日本人の食生活に欠かせない穀物です。ふだん、私たちはパンや麺、お菓子など様々な形で小麦製品を口にしています。この小麦を「国産」の「有機」に変えることは、日本のオーガニックを大きく拡げることにつながるとの思いから、2017年にコープ自然派で「国産オーガニックプロジェクト」がスタートし、国産有機小麦を使った商品づくりが始まりました。

まずは有機小麦の生産者探しからその一歩を踏みだしたこの取組。現在では生産者はもちろん、流通や製造メーカーとも連携し、国産有機小麦の拡大に向けた取組が拡がっています。

国産有機小麦は今どれくらいあるの?

有機栽培を含む、日本の小麦の食料自給率は17%(令和5年度概算)で、大半を海外からの輸入に依存している状況です。その中でも国産の有機小麦は数パーセントしかない貴重なものとなっています。

海外産小麦は収穫前除草剤グリホサートの危険性があります。

生産者は畑で小麦だけをつくっているの?

小麦は大豆など他の作物と輪作※することが基本です。つまり、有機小麦の畑では小麦以外の有機作物も栽培しています。畑で栽培している他の有機原料も一緒に確保することが、オーガニックを拡げることにつながります。

※年ごとに異なる種類の作物を同じ畑で栽培すること。

1000トンの小麦の生産から消費に向けた取組をすすめています。

栽培された有機小麦は消費しないと意味がありません。農家、企業、団体がつながりあい、国産有機を広げるプラットホームとして設立された「日本有機加工食品コンソーシアム」が中心となって、小麦の栽培はもちろん、パンや麺など様々な有機小麦を使った商品開発をすすめています。

自然派Style有機小麦のコウノトリの未来

「国産有機小麦でコウノトリの未来は作れるのか?」そこから始まったお試し価格での期間限定国産有機小麦置き換えキャンペーン※。非有機の小麦粉よりも小麦の風味がしっかりとし、より素材そのものの味を楽しめるパンになりました。こちらが大好評で、しかも従来の「コウノトリの未来」の販売数は減らずに…つまり、組合員さんが有機小麦を使ったパンを求めているということを強く感じました。それであるならば定番化しようではないか、ということになり、可能な限り価格を抑えて、誰もが有機小麦を味わえる食パンとして、「自然派Style有機小麦のコウノトリの未来」が誕生しました。

  

コープブレッドファーム 岩田剛明

自然派Style有機小麦のコウノトリの未来6枚

  

国産有機小麦粉を使用した「山食コウノトリの未来」。

コープブレッドファーム外観
コープブレッドファームのみなさん

国産有機小麦使用のミニナン

生地は1枚1枚手で伸ばし、300℃の高温で約1分焼き上げてつくる「国産有機小麦使用のミニナン」。パンと違い、高温・短時間(本場のタンドール窯で焼くように)で焼き上げることで独特のモチモチした食感が楽しめます。今回、この商品を開発するにあたり、コープ自然派の産直有機小麦粉(ミナミノカオリ)を使用しています。小麦の美味しさを引き立てるため、味付けに使うのは砂糖と食塩のみ。配合量を0.1g単位で何度も調整・試作を行い、ほんのりと甘みのあるミニナンが完成しました。組合員の皆さんに、国産有機小麦を広めたいとの想いで出来上がった商品です。ぜひご利用ください。

  

大進食品 豊永隆幸

国産有機小麦使用のミニナン

  

産直の有機小麦を使用し、手のばしで焼き上げたミニナン。小麦本来の香りを味わってください。

自然派Style国産有機小麦をつかったマムのパン粉

パン粉製造の中で最も重要な発酵の工程。三木食品では生イーストを使用しているため、発酵具合を見分けるのがとても大変です。日々、製造当日の天気の状況を見ながら、練り水の温度や発酵時間を調整しながら製造をしています。原料の小麦ですが、有機栽培と慣行栽培とではたんぱく量に違いがあり、パン粉の食感に大きく影響を与えます。この商品はコープ自然派の産直有機小麦粉2種類(ゆめちからとミナミノカオリ)をブレンドしています。開発するにあたり、最適な配合量を見つけるために何度も調整・試作を行いました。組合員の皆さんにこの商品を通して【国産有機小麦の美味しさ】を知っていただきたいという想いで、今後も製造を続けていきます。

  

三木食品 王子誠之

自然派Style国産有機小麦をつかったマムのパン粉

  

国産有機小麦と生イースト、食塩のみで焼きあげたパンを、砕いて作りました。

国産有機原料を使ったうどん

乾麺は小麦粉、塩、水を原料としたシンプルな保存食品で古くから日本でなじみのある食べものとして知られています。しかし現在、流通している小麦製品の約9割を輸入に頼っているのが現状です。そのような状況の中で国産小麦の取組を深めている石丸製麺にとっても、今回の「北海道産有機小麦粉」を使った商品開発は新しい取組でした。「国産有機原料を使ったうどん」は細麺ながらもしっかりとしたコシ、滑らかな喉ごしがあり、国産小麦ならではの風味を安心してお楽しみいただけるうどんです。四季を通じて釜あげ、かけ、ざる、ぶっかけなど様々なメニューで食べていただければ幸いです。

  

石丸製麺 猪原貴志

国産有機原料を使ったうどん

  

北海道産有機小麦使用。ツルツルッとおいしい!

自然派Style国産有機そば

「自然派Style国産有機そば」は希少価値の高い国産有機そば粉と国産有機小麦粉を使用しています。本田商店は国内のそばメーカーでは珍しい有機JAS認証工場です。4代目の社長(現在の社長は5代目)のときに、娘(現社長の妹)のアトピーがひどかったことがきっかけで、「食を通じて何とかできないだろうか?他にも同じように困っている子どもたちがいるのではないか?」と考えるようになりました。そこから、余計なものを使用しないそば作りに切り替え、有機認証を取得しました。「食べておいしい 身体においしい」をモットーに、そば作りへ取り組んでいます。

  

本田商店 庄司竜也

自然派Style国産有機そば

  

国産有機のそばの実をまるごと挽いたそば粉を使用しています。

公開:2024年9月16日
商品案内27号[2024年10月1回]掲載

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