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有機農業は化学合成農薬・肥料、遺伝子組み換え技術を使用せずに農作物を育てる、人にも環境にもやさしい栽培方法のこと。日本での普及率はまだまだ低く、全体の耕地面積の0.7%(2022年)しかありません。
安心安全な野菜を食べ続けるために、コープ自然派は生産者と消費者をつなぎ、循環の輪をさらに拡げていくための仕組みづくりに取り組んでいます。
コープ自然派で取り扱う農作物の約65%が有機・無農薬。
コープ自然派では日本農業の10%を有機農業に変える「有機農業10%構想」を全国の友好生協や各団体・産地とすすめています。
美味しい野菜は土づくりから
栄養豊富な土で育つ野菜ほど、ビタミンやミネラルを豊富に含み栄養価が高く育ちます。
さかまき農園
ジューシー肉厚ピーマン
パリ、じゅわ~。肉厚ピーマンを噛むと、瑞々しいピーマンジュースが口の中に広がります。ふかふかの土からたくさんの栄養を吸収して、高原の日差しをたっぷり浴びたピーマンはツヤツヤで、丸かじりしたくなります。
次々に花を咲かせ、たくさんの実を付けるピーマン。必要な栄養、しっかり光合成できる厚みのある葉。土の中でたくさんの微生物が働いて、ピーマンが養分、酸素、水を吸っていきます。どうやったらふかふかで養分をたくさん含み、水分も適度に保つ土になるか試行錯誤の日々です。酒、味噌、醤油、漬物、パンなど食べものを発酵させて美味しくする微生物を、土づくりにも利用しています。その微生物のえさになる有機物(木くず、おから、竹粉など)と鉱物などのミネラルも土に加え…土の中では目には見えない何かが起こっています。そんな力を借りて大きく育ったピーマンをご賞味ください。
坂巻秀高
ジューシー肉厚ピーマン
パプリカ並みの肉厚ながら歯切れがよく、じゅわっとした食感です。
春菊
標高1000mの畑では、朝晩、秋の心地よい風を感じられるこの時季。爽やかな香りが広がる中、やわらかな瑞々しい春菊の収穫が始まります。
栽培が始まるのは、6月上旬。土壌分析に基づき、施肥・耕運、太陽熱養生を施し、暑さも盛りの7月末、ふかふかに準備できた畑への播種が始まります。厳しい暑さの中での発芽は、潅水作業(畑に水をやること)が必須です。キレイに芽が出揃うまで、気が抜けません。そして迎える収穫。柔らかで繊細な春菊は卵を扱うように、決して握らず、優しくそっと手のひらに乗せていくように束ねていきます。畑に広がるこの香りとともにお届けしたいので。ぜひ、まずはサラダで食べてみてください。
坂巻さくら
春菊
香り高く、えぐみや独特のアクはほとんどありません。サラダがおすすめ!
さかまき農園はオーガニック・エコフェスタ2024「身体に美味しい農産物コンテスト」冬菜部門で最優秀賞・コープ自然派賞を受賞しています
のらくら農場
ケールは有機栽培では難しい野菜です。ケールの種のメーカーさんにすら、「夏は絶対無理」と言われましたが、今はほぼ栽培のポイントを掴み、栽培体系を確立することができました。
のらくら農場では適正な土づくりのために「土壌分析」をします。これは医療でいうところの血液検査などの可視化できる手法です。もう一つ、東洋医学の「望診」に近い手法が「生育診断」です。手触り、葉脈の曲がり具合、葉脈の間の色、下部の葉の色、葉の先端の色、成長点付近全体の色などで、鉄やマグネシウム、カルシウム、窒素などの養分の過不足の診断をします。土壌分析と生育診断がのらくら農場の技術の両輪です。
萩原紀行
やみつきケール
濃い旨みで、苦みは強くありません。
市島有機農産物生産出荷組合
有機の里丹波のほうれん草。おいしい=栄養価もあるほうれん草を栽培すべく、ミネラル、特に鉄分もしっかり施肥します。そうして多くの仲間と切磋琢磨しながら栽培技術の向上に取り組んでいます。
まだまだ暑く、ほうれん草にとっては、栽培が難しい季節ですが、皆さんに喜んでいただけるよう、頑張って育てていますので、丹波のほうれん草をどうぞよろしくお願いします。
岩元清志
ほうれん草
バターやチーズと相性抜群。緑黄色野菜の嫌いなお子さんにぜひ。
富岡農園
八ヶ岳南麓、標高850mの山梨県北杜市小淵沢町にて少量多品目の有機栽培に取り組んでいます。土の健康診断である「土壌分析」を定期的に行い、地元産の有機質堆肥を元にミネラル肥料を補って土づくりをしています。準高冷地であるこの地は、昼夜の寒暖差が大きいことで、甘みや旨みが凝縮され有機野菜らしい滋味あふれる野菜が育まれる地でもあります。
にんじんの品種は香りが良く甘みがのるアロマレッドという品種を作っています。今や土の健康が私たちの健康に直結することは当たり前に理解される世の中になってきました。より美味しく健康な野菜を提供できるように、日々試行錯誤をしています。
富岡丈明
にんじん
土づくりを大切にした、甘みのあるにんじん。
高生連
日本一のなす産地で先人たちのノウハウを元に、環境や人に優しい農業を実践しています。最近注目されている天敵農法(天敵である虫を使って害虫に対処する農法)も私たちの地域では数十年前から取組が進んでおり、なすを植えれば勝手に益虫※が沸いてくるほど地域に根差しています。益虫に配慮してやると、自然と農薬の回数や種類も少なく優しいものになります。野外で天敵を自分たちで捕まえ増やし、複数の天敵を使ったりと、もう一歩踏み込んだ栽培をしています。
また化学肥料を使わず、地元の有機肥料を積極的に活用し土着の微生物が住みやすい環境作りをしています。これからも応援よろしくお願いします!
五嶋高之
※益虫(えきちゅう):人間の役に立つ虫のこと。農業などに利用されます。
なす
淡白な味で他の食材とも合わせやすく、油との相性が良い野菜です。
公開:2024年9月23日
商品案内28号[2024年10月2回]掲載