「里山の風景をつくる会・高知」から木の家のご紹介

  • 里山の家

コープ自然派では「街に森をつくろう」をスローガンに「自然の住まい(里山の家)づくり」を拡げています。

住まいにも自然と共存する暮らし方を

高知県中部の里山の風景が残る場所に建つ平家建ての住宅です。

外眼

コープ自然派の組合員である施主様は、住まいにも自然と共存する暮らし方を求めていました。
そこで自然の素材をできるだけ使って、居心地のいい空間造りを心がけました。

リビング
玄関

外壁や内装には高知県で製造されている土佐漆喰や土佐和紙を、構造材や床板、壁、天井には高知県産材の杉や檜を使っています。また、白蟻予防にはホウ酸系の処理剤、断熱材には新聞紙をリサイクルしたセルロースファイバーと、見えない箇所にも自然系材料にこだわりました。

脱衣、洗面、家事コーナー
玄関収納、リビング

断熱性能も充分確保していて、この冬は日中暖房を使用しなくても室内は快適だったようです。完成した住宅は木材のよい香りがしており、気持ちが癒される空間に仕上がりました。

エニシ建築設計事務所(高知市) 江西 章、由紀

新築でありながら家族の歴史が感じられる家

水切り瓦が特徴的な、重要伝統的建造物群保存地区に隣接する宅地の建て替え工事です。
ご高齢のおばあさんが快適に暮らせるようにと、お子さん方が力を合わせて32坪の木の家を建てました。

周囲の景観に合わせた板張りの外壁

建て替えにあたり、かつておじいさんが手配した自慢の天井板を丁寧に取り外し、おばあさんが毎日見上げる寝室の天井に仕上げました。

吹き抜けのリビングの奥がおばあさんの寝室
解体する建物から移設した魚梁瀬(やなせ)杉の天井板

他にも大きなケヤキの一枚板がありましたがこちらは反りが激しかったため、2枚に割って玄関の式台にするなど、新築でありながら、家族の歴史が感じられる仕上がりです。

ケヤキ板が重厚な玄関の式台
キッチンから陽を浴びた北向きの景色を楽しむ

お引越し後には「家にいるだけで豊かな気持ちになれて嬉しいです」とメッセージが届きました。
周囲に果樹園と田園が広がるゆとりのある立地を活かして、切り取った窓から見える長閑な景色が、生活の一部になりました。

聖建築研究所(高知県香美市)山本直子

公開:2025年4月14日
商品案内5号[2025年4月5回]掲載

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